幸福な記憶
レンジであたためて目にのせると良い、みたいなアイテムを貰ったことを思い出して使ってみた。名前がわからない。アイピローだったかな。
なかなか良いけれど、布団in即入眠の人間ではないので、効果がきれたらいつも通りの状態で眠らないとならないのが不満だ。(持続10分)
その点使い捨てのホットアイマスクは眠気を感じたら袋から取り出せば良いので、入眠しながら使用したい私のような人間にはその方がいいのかもしれない。
ホカホカのアイピローをのせていたら、子どもの頃風邪をひくと母が熱々の蒸しタオルで顔を拭いてくれたことを思い出した。
マメな母はレンジで作るなどはせず、都度お湯を沸かしてつくってくれていた。
これから二度と私はあそこまで熱心で丁寧な看病に安心して甘えるようなことはないのだろうなとふと思った。
いつもより随分と優しい声で母が私に体調を問い、顔を拭いて、布団をかけ直す。かけ直したあとで、布団がしっかり身体にくっつくように体重をかけてグッと押してくれた。その重さが嬉しく、安心した。
幸福な記憶だと思う。
アイピローの効果がきれる。ひえた塊となったアイピローを退ける。
私は幸福な子どもだった。そんなことを思った。